2008-06-07

Trijicon TA31RCO-M4CP

TA31RCOは米海兵隊の要請により開発された光学スコープ。ベースはトリチウムと光ファイバーを利用した光学サイトシステムBAC(Bindon Aiming Concept)を搭載したTA31F。RCOはRifle Combat Opticの頭文字。M16A4(20インチバレル)用のTA31RCO-A4と、M16M4(14.5インチバレル)に最適化されたTA31RCO-M4CPがあるが、違いはレティクルと僅かな付属品のみで、外観から区別することは難しい。画像はTA31RCO-M4CP。
TA31RCO(とそのファミリー)の最大の特徴がこの光ファイバー。ここで集光された光がレティクルに導かれ赤く発光する。通常のヘアーラインに比べコントラストが高くとても見やすい。光ファイバーの先頭は両側にガードが付き保護されているが、根元に近づくにつれガードの高さが低くなり本体導入部分ではノーガードとなる。集光のためやむを得ない処置だが、硬いものにぶつけたりするとひび割れたりするので要注意。
レティクルはM16M4に最適化されている。中央に赤いトライアングルのRCO独特のデザイン。有効射程は800mを想定。遠距離だけでは無く比較的近距離での使用も可能。トライアングルは光ファイバーとトリチウムにより常時発光し、周りの明るさに比例して発光の具合も変化する合理的なシステム。実際のレティクルの下には小さく"TA31RCO-M4CP"の文字が見える。
付属のキルフラッシュを外した状態。マウントはTA01と共通のTA51。通常ACOGのマウントは左側スクリューで出荷されるが、RCOに限り右側スクリューで出荷される場合が多い(左側スクリューの時もある)。反転させて左側スクリューに組み直す事は可能。ACOGとマウントは2本のマイナスネジで固定されている。
対物レンズは32mm。世界最高水準のレンズを使用しているので視界はクリアでとても明るい。レンズ下の溝はキルフラッシュを固定するためのもの。
上はTA31RCO-M4CPに付属するキルフラッシュ。下はアフターパーツで供給されるTrijiconのTA57。カタログではTA31RCO-M4CPに付属するキルフラッシュはTA57だが実際は異なる。キルフラッシュは光を一方向に限定するハニカム状の偏向フィルターで、レンズが反射して敵に見つかるのを防ぐ。視界は約15%ほど暗くなる。キルフラッシュはTenebraex社が特許を持つ製品で、TrijiconやAimpontのキルフラッシュはTenebraex社製のOEM。ハニカムはアルミの薄い板で出来ているので取り扱いには注意が必要。BB弾が直撃すると簡単に壊れる(レンズが割れるよりはマシですね)。
ダイヤルカバーはベースとなったTA31FやTA01シリーズと共通サイズだが、ワイヤーを掛けるための溝が増設され、ワイヤーリングが施されている。シールするOリングは赤(朱色)。調整は1クリック0.3インチ/100ヤード。本体とアイピースにはシリアル番号の刻印が入る。
本体左側にはシリアル番号(数字と2次元バーコード)とNSNナンバーなどが印字される。シリアルは前出の刻印と共通で、Trijiconの製品管理に利用される。NSNは1240-01-534-1114。
付属品一式:TA31RCO-M4CP本体、MOLLEポーチ(TA86)、KillFlash、スコープコート(TA64ネオプレーンカバー)、レンズペン(LENSPEN)、RCOマニュアル。RCOマニュアルはUSMCのスコープのノウハウが詰まった一品。TA31RCOを買わなくてもぜひ手に入れたい秀作。
MOLLEポーチの裏側。
左はTA01NSN、右がTA31RCO-M4CP。全体的な大きさの違いはない。
右側からみた画像。下がTA01NSN、上はTA31RCO-M4CP。

TA31RCO-M4CPはタイガーランドで販売中です。
http://www.tigerland.co.jp/

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