2008-06-10

MaTech 600m BUIS

米陸軍に制式採用されている現行BUIS。製造はMaTech(http://www.matech.net/)。金属の精密加工を専門とする企業で、その製品は科学分野から一般家庭用品まで幅広い。軍需や銃器に特化している訳ではなく、BUISを除き銃関連で目立った製品は無い。サイトは左レバーに連動したカムでサイトポストを上下する可変レンジのアイアンサイト。M4またはM16のフラットトップレシーバーに装着する。NSN:1005-01-484-8000
サイトポストを倒した状態。ロープロファイルと言えるほど低くはないが他の光学サイトの邪魔にならない程度にはフォールディングできる。ウィンテージ調整のダイヤルは大きく扱い易い。適度に硬さのあるダイヤルで不用意に位置がずれる心配は不要。本体右側にはピカティニー規格に則った製品であることを示すPICATINNYのマークとロゴが入る。
レンジ調整の様子。画像サイズの都合で省いてあるが実際には200m・300m・350m・400m・450m・500m・550m・600mの8段階で移動する。M4カービンで300m、M16A4では350mの位置がイニシャル。この位置でフロントサイトと同じ高さとなる。レンジ調整のレバーも大柄なデザインでグローブをしたままでも扱い易い。サイトポストの基部にはスプリングのテンションが上方向にかかっており、これをカム状の横棒が抑えている構造。カムはレバーに直結され、レバーを動かすとカムが動き、結果サイトポストが上下する。
フォールディングの様子。アップ/ダウンともに指でカチッと動かすだけ。特別なロック機構は無い。フリップダウン時には、サイトポストベースには小さな凸があり、これがとポストの凹がかみ合い固定される。サイトポストには2本のスプリングで上と左方向にテンションがかかっている。サイトポスト、ポストベース、サイト本体にはそれぞれクリアランスがあるが、ブレはスプリングのテンションで一方向に抑えられ解消される。フリップダウン時の高さはレバー部分で19.5mm、サイト本体は15.5mm。
フリップダウンした状態のサイトを上から見た画像。ポスト基部の中央に見えるスプリングはフリップアップ用。その横、ポスト右の小さなスプリングはポストを左側に押し付けるためのモノ。ポスト左にはフリップダウン用の凹がある。
ウィンテージ調整は右のダイヤルで行う。右に回すと右に移動。MOAのメーカー値は不明(リサーチ不足で申し訳ない 知っている方がいらっしゃったら教えてください)。実際に使った感じではM16ライフルで0.48MOA、M4カービンで0.65MOA程度。
サイト裏側とレール固定のコマ。固定はボルトを使う。緩みに対する対策は特に無い。装着にあたってはネジロックなどの使用を推奨(付属のネジにはロック剤が塗られている)。PICANITTY準拠を謳うだけの事はありサイズ的には問題ないが、質感はあまり高くない。サイト本体にはMATECH OGU83の刻印。
固定用のボルトはヘキサゴンヘッド。サイズは1/8インチ。頻繁な脱・着は面倒だかBUISなら納得できる固定方法。全体としても必要十分をこなしているといった感じで、簡素な部品を効果的に組み合わせて構成されている印象。
最近のイラクでの米陸軍の画像。拡大するとTrijiconの下にMaTechの特徴的なレバーが確認できる。

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